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休日に時空に思いをはせる本

時間はどこで生まれるのか
橋元 淳一郎 / / 集英社
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この週末は,かなりじっくりと休みを満喫することが出来ました.
その休日を一つより良いものにしてくれたのがこの本.

橋元淳一郎さんは,大学受験の時にとってもお世話になった物理参考書の著者.
一応理系人間だった学生時代,物理は本当に難解だったけれど,様々な現象を
シンプルに表すことの出来る物理学にとても興味を引かれたのを覚えています.
ただ,やっぱり入試問題は難しく,大学入学後は物理関係の道に進むことは
断念していったんですよね.
ただ,やっぱり物理というのは面白く,ニュートンやアインシュタインなども
色々と思考を刺激するのには十分なものがあります.

この本は,物理学と哲学の融合から,時空について述べられています.
正直,物理や数学的な思考方法に不慣れな人にとっては,かなり難しい本ではありますが,高校や大学で理系に進んだ人であるならば,この本の内容を読み解くことは難しくないと思います.

この本の中で特に印象に残っているのは,宇宙というものを物理的に見ていった時,時空というものをどういった方法で表すかということについて,述べている部分.
そこで出てくる概念が「実」と「虚」.
時間は「実」で,空間は「虚」であること.
これ,なかなか実感出来にくい部分ではありますが,宇宙の中で唯一確実である光速を元にして時空を考えていくと,こういう概念が生まれてくるらしいのです.
したがって,「あの世」の存在を示唆している部分もあったり,話は哲学的な部分から最新物理学までを駆使し,新書という少ないページ数でありながら,端的に時空について述べている良書であると思います.
宇宙について思いをはせることがある人には,オススメです.
by ryuma75 | 2007-01-14 22:33 | Book & Magazine

世界は身近なところでも,大きく広く,そして深くてとても面白い.色々興味を持ったものを眺めて,読んで,聞いて,遊んで,動いて,味わって.そして楽しんでます.


by ryuma75
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