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解剖学個人授業

解剖学個人授業
養老 孟司 南 伸坊 / 新潮社
スコア選択: ★★★★★



今日、ノンビリと過ごすお供になったのは、この本です。
だいぶ前に気になって購入していたのですが、
忙しさでなかなか読むタイミングがつかめずにいました。
で、このゴールデンウィークのノンビリした昼間に
ようやく読む事になったわけですが・・・。

読了後思った事は、
「もっと早くに読んでおけば良かった」
という事でした。

最近、自分が思い描いている事を、養老さんの解剖学からの視点と、
南伸坊さんの柔らかい視線とがストレートに書かれているという事です。

新潮文庫の「個人授業」のシリーズというのは、本当に読み応えあります。
お薦めです。



基本的に個人授業シリーズは、南伸坊さんが授業を受けた感想文を
レポートにしてというスタイルを取っているのですが、
どちらも弁や筆が立つ人で、読者に「へぇー」という部分が
たくさんあったりするんですね。

どこにそれだけ心を惹かれたかというと、
南伸坊さんが恥ずかしがらずにストレートに
養老さんに色々質問をしているところ。
それは、南伸坊さんがこれまで色々経験してきた事から
自然と湧いてきた疑問であるために、質問の質が高いんです。

それで、養老さんはどうかというと、色々解説をしてくれたり、
解剖学の見地から、人や生物の本質的な事を講義し、
なおかつ、南伸坊さんの質問から思考を発展していくんですね。

これは、一応理系だった僕に、不勉強であった知識の足りない部分からくる
ふと「一体どうなっているのだろう」と考えてしまうような部分に
潤いを与えてくれた感じがします。

しかし、言い訳をさせてもらうならば、
学生時代は人生経験が浅かった事もあり、
勉強する事により知識が入ってきても、
それがどのような事に関わり合っているのかという事が
全く持って想像できず、興味が湧かなかった事が多かったです。
学生時代を思い出すと、勉強した知識は暗記しただけで、
それを活かして何かをするという能力に欠けていたと思います。
ところが、社会人として少しではありますが、色々な事に直面し、
また色々な事が気になりだして、こういう本を読んでみると、
ものすごく「あぁ、そうだったのか!!」と理解ができてしまうのですね。
そうすると、これを日常の仕事や人間関係に応用できるのではないかと、
ふと思ってしまったりしてしまいます。
(仕事の中で人間関係というのは、絶対に中心的な部分ですからね)

それから、これまで養老さんの本を余り読んでこなかったのですが
(あのベストセラーの「バカの壁」さえ読んでいない)
ちょっと気になります。
これから養老さんの本にはまりそうな気がします。
by ryuma75 | 2005-05-04 19:15 | Book & Magazine

世界は身近なところでも,大きく広く,そして深くてとても面白い.色々興味を持ったものを眺めて,読んで,聞いて,遊んで,動いて,味わって.そして楽しんでます.


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