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この時期にこのお芝居!!

今日は,大阪ビジネスパーク内にあるシアターブラーバにて公演している
演劇集団キャラメルボックスの「カレッジ・オブ・ザ・ウインド」を
見てきました.

ストーリーは
「8月、大学生の高梨ほしみ(主役)は、家族6人でキャンプに出かける。
それは、年に一度の家族の行事。
ところが、キャンプ場に向かう途中で事故が起こり、
家族全員を失ってしまう。
ほしみだけは軽傷で済んだが、直ちに病院へ運ばれる。
すると、亡くなったはずの家族もついてくる。
その姿は、ほしみにしか見えない。
なぜなら、彼らは幽霊だから。
バラバラだった家族が、ほしみを見守ることで一つになる。
しかし、いつかは別れなければならない。
ほしみが家族と過ごす、最後の夏……。」

主役は高部あいという女優さん.
今日が19歳の誕生日だったみたいです.
しかしながら,やっぱりプロはプロ.
舞台になれている劇団員に負けず劣らず,しっかり主役をはっていました.
ほしみという役は,見ていてとても切なく悲しさを持って生きなければいけない
そんな境地に立たされているんですが,その寂しさであったりを
しっかりと思い描けているところが凄いなぁと思いました.
また,役者の皆さんも終演後,舞台上に並ばれた時,
目を真っ赤にしていっぱい涙をためていました.
愛されているお芝居なんだなぁとつくづく感じました.

それにしてもこのお芝居,ストーリーであったり展開であったり,
もう完璧に近いのではないでしょうか.
山場や盛り上がり,心をグッとつかんで離さなかったです.
もう,最後はずっと涙を流し続けました.





ラストのシーンで,幽霊の家族全員が天国へと向かうシーンのセリフ.
「また来年,会おうね」
お盆にまた会えるという日本独特の魂についての考え方なのでしょうが,
これが,何だか胸にグッと来ました.
先日祖母のお墓参りに行ってきたばかり.
お盆にお墓参りをすると,優しかった祖母に会えるようなそんな気持ちに
なるのですが,そういった心境とものすごくリンクしてしまい,
それがたくさんの涙になってあふれ出たんです.

人の死はとても悲しく辛いものがあったりします.
しかし,魂はどこかにいるように思います.
このお芝居では,それが「風」.
人の魂は,色々な目に見えたり見えなかったりするのでしょうが
何がしら形らしきものとなって,絶えず存在するのかもしれません.
そういった魂と特に交わることの出来るのがお盆であったり,お彼岸であったり.

お墓参りで亡くなってしまった人ではありますが,会いに行くことで
思いが代々伝わったり,先祖を敬い家族を敬う気持ちが出てくるんだと
そんな気持ちになっています.
これってとっても大切だと思うんです.

そういった事を色々と考えていたところに出会ったお芝居.
これは必ずなにがしら僕の人生の中で意味を持つに違いありません.
たかが演劇と侮るなかれ.
人生に大きな印を付けたこのお芝居は一生忘れることはないでしょう.
DVDが発売されたら必ず購入しようと思います.
by ryuma75 | 2007-08-16 22:06 | Movie & Stage

世界は身近なところでも,大きく広く,そして深くてとても面白い.色々興味を持ったものを眺めて,読んで,聞いて,遊んで,動いて,味わって.そして楽しんでます.


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